2020年 05月 05日
第3章 その3 近見障害
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「遠くを見る」はシンプルです。どこまで遠くが見えるか、つまり “スタート” 位置がどこか、のみ考えれば良いのです。
逆に「近くを見る」はどうでしょうか?
おさらいです。

ピント調節をする筋肉「毛様体」が緩み「水晶体」が薄くなると、遠方にピントが合った状態なります。この遠方の限界を “スタート” とします。
“スタート” から「毛様体」が緊張すると「水晶体」が厚くなり、近方にピントが合います。この近方の限界を “ゴール” とします。正常であれば “ゴール” は手元付近になります。
この“スタート” と “ゴール” の差が、ピント合わせが可能な範囲です。このサイトでは “ピント範囲” と呼んでいます。

“ピント範囲” とは「自身の水晶体をどこまで厚く出来るか」とも言えます。「水晶体が厚くなる」とは「凸レンズを追加する」と同じ事です。つまり「水晶体の変化量」は「追加したレンズの厚さ」に置き換えることが出来ます。
“ゴール” の位置が、何らかの原因で “遠く” になり “手元がボンヤリ” してしまう状態を、一般的には「老視」と呼びますが、本サイトではあえて「近見障害」と呼びます。
“ゴール” は、“ピント範囲” により変化します。が、同時に “スタート” 位置でも変化します。
まずは “ピント範囲” と “ゴール” との関係です。

“水晶体の変化量” と “ゴール”位置 は相関します。
「正視」では以下のようになります。
1.00D レンズが厚くなる 自身の眼から1mの地点
2.00D レンズが厚くなる 自身の眼から0.5mの地点
3.00D レンズが厚くなる 自身の眼から0.3mの地点
毛様体が元気で 3.00D 変化できるなら、手元をハッキリ見えることが出来ます。しかし、毛様体が疲れ“水晶体の変化量” が低下すれば、手元にピントが合わずボンヤリしてしまいます。
つまり、毛様体の ”機能低下” が「近見障害」の原因になります。

次に “スタート” と “ゴール” との関係です。
“スタート” が異なる眼で比較します。目標 “ゴール” は “手元 0.3m” 。
”スタート” が遠方にあると、その分 “ゴール”までの距離が長くなり、毛様体の負担が増えます。なお ”スタート” と “ゴール” が同じである “-3.00D 近視” の眼は、毛様体の負担なしに “手元 0.3m” を見ることが出来ます。

先ほどの図での眼で毛様体機能が “1.00D” に低下したとします。 ”スタート” が遠方にある眼は、その分 “ゴール” も遠方になってしまいます。”+1.00 遠視” においては ”5m” もボンヤリしてしまいます。
ただし ”スタート” と “ゴール” が同じである “-3.00D 近視” の眼は毛様体機能低下の影響を受けません。
このように「近方視」は毛様体機能だけでなく、“遠視-近視” の程度、つまり「眼軸」にも影響されているのです。
逆に「近くを見る」はどうでしょうか?
おさらいです。

ピント調節をする筋肉「毛様体」が緩み「水晶体」が薄くなると、遠方にピントが合った状態なります。この遠方の限界を “スタート” とします。
“スタート” から「毛様体」が緊張すると「水晶体」が厚くなり、近方にピントが合います。この近方の限界を “ゴール” とします。正常であれば “ゴール” は手元付近になります。
この“スタート” と “ゴール” の差が、ピント合わせが可能な範囲です。このサイトでは “ピント範囲” と呼んでいます。

“ピント範囲” とは「自身の水晶体をどこまで厚く出来るか」とも言えます。「水晶体が厚くなる」とは「凸レンズを追加する」と同じ事です。つまり「水晶体の変化量」は「追加したレンズの厚さ」に置き換えることが出来ます。
“ゴール” の位置が、何らかの原因で “遠く” になり “手元がボンヤリ” してしまう状態を、一般的には「老視」と呼びますが、本サイトではあえて「近見障害」と呼びます。
“ゴール” は、“ピント範囲” により変化します。が、同時に “スタート” 位置でも変化します。
まずは “ピント範囲” と “ゴール” との関係です。

「正視」では以下のようになります。
1.00D レンズが厚くなる 自身の眼から1mの地点
2.00D レンズが厚くなる 自身の眼から0.5mの地点
3.00D レンズが厚くなる 自身の眼から0.3mの地点
毛様体が元気で 3.00D 変化できるなら、手元をハッキリ見えることが出来ます。しかし、毛様体が疲れ“水晶体の変化量” が低下すれば、手元にピントが合わずボンヤリしてしまいます。
つまり、毛様体の ”機能低下” が「近見障害」の原因になります。

“スタート” が異なる眼で比較します。目標 “ゴール” は “手元 0.3m” 。
”スタート” が遠方にあると、その分 “ゴール”までの距離が長くなり、毛様体の負担が増えます。なお ”スタート” と “ゴール” が同じである “-3.00D 近視” の眼は、毛様体の負担なしに “手元 0.3m” を見ることが出来ます。

先ほどの図での眼で毛様体機能が “1.00D” に低下したとします。 ”スタート” が遠方にある眼は、その分 “ゴール” も遠方になってしまいます。”+1.00 遠視” においては ”5m” もボンヤリしてしまいます。
ただし ”スタート” と “ゴール” が同じである “-3.00D 近視” の眼は毛様体機能低下の影響を受けません。
このように「近方視」は毛様体機能だけでなく、“遠視-近視” の程度、つまり「眼軸」にも影響されているのです。
by o-ieye
| 2020-05-05 13:38
| 近視のススメ