2020年 05月 05日
余談1 そんなに近視が悪いのか
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「より遠方が視覚可能なら、遠視の方が良いのでは?」と思うのは自然な事です。しかし、近くを見る事「近見」に関してはどうでしょうか?
「遠視」の欠点を述べます。 “スタート” が遠い分 、“ゴール” までの距離が長くなる。その分「近く」を見るための労力が増える、つまり「毛様体」の負担が大きくなるのです。パソコンや読書といった「近見作業」において「遠視」は不利になのです。
「近視」が何時間でも「近見作業」ができる一方、「遠視」 は30分も持たない、その分、本から得られる「知識量」に差が出るかもしれません。
また「毛様体」の負担が大きいがゆえ「遠視」においては「近見」でのピント合わせがやや甘くなる、結果「写真」や「絵画」を鑑賞するにあたり、細かい色使いやタッチを感じ取ることができなくなっているかもしれません。
「遠視」「近視」の特徴をまとめてみます。
「遠くを見るのが得意だけど近くは苦手な遠視」
「遠くを見るのが苦手だけど近くは得意な近視」
眼にはそれぞれの「個性」があります。「良い眼」「悪い眼」は存在しません。こう言い切るのには、以下の事情があるがゆえです。
「 努力したからといって近視は予防できない」
“努力” できないものに対して "善悪" を決めるのは、酷としか言えません。
遠視か近視を決めるものは、眼の長さ「眼軸」です。
眼軸が短ければ「遠視」
眼軸が長ければ「近視」
「遠視」か 「近視」 かは「眼の長さ」という眼の構造で決まります。これは「身長の高低」と同じです。 努力しても身長は変わりません。同様に「眼軸」も、つまり「遠視」 か 「近視」 かも、努力しても変わるものではありません。
それぞれの身長に応じて長所短所があるように、「遠視」「近視」にも個性があります。努力しても変わらないものなれば、その 「個性」 をどう生かすか、を考えた方が健全では、と思うのです。(図6)
by o-ieye
| 2020-05-05 14:00
| 近視のススメ